買い替えのご希望なんだけど。

 

昨日、買替希望のご相談があって、あるハウスメーカーさんと同行して、そのお客様のお宅へ訪問しました。

 

ハウスメーカーの担当者は、お客様に良かれと思って、一生懸命対応していて、とても好感が持てました。

良い意味で、買替を成功させるお手伝いができたらうれしいし、建築が取れたら当然うれしいでしょう。

勿論、ビジネスとして注文を取りたいという考えは否定しませんし、お客様が建築を希望しているからこそ、訪問をしているわけですから、出来る事なら、買い替えが成功してほしいと私も思うのですが、昨日聞いた範囲だけであれば、厳しそうだし、へたな買替えは人生を破滅に追いやる気がしました。

ご年収、ご年齢、家族構成、現自宅を売却した際の手残り金額。それらを考慮すると、私個人としては、この買替えを積極的におすすめできないと思いましたし、できれば冷静に判断をしてほしいと思いました。

 

元々のご希望は、お子さんが3人になってしまったので、今の住居よりも1室多くしたいという事だそうです。

ということは、注文住宅にそれほどこだわりがあるわけではなさそうです。

 

それであれば、注文住宅を検討するのではなく、今よりも1室多いマンションを検討された方が予算的にも安心でした。

 

 

夢のマイホームを購入したのに、地獄を見るなんて事だけは、私が関わったお客様には経験してほしくないので、今度訪問する時には説明をしなくてはいけないでしょう。

 

ハウスメーカーの担当者には気の毒ですが、注文住宅をこのお客様が建築した場合、破たんをする可能性がかなり高いので、私としては、中止をオススメしたいところです。

我々、不動産仲介を行う会社の使命として、"自社利益を優先して、とにかく買ってもらう、売ってもらうを考えるよりも前”に、そのお客様にメリットとデメリット、そしてそのリスクを説明した上で、そのお客様が長い人生を前提として、冷静に間違いのない判断をしていただけるようにアドバイスをすることが最も大切な事なんだと思います。

 

その上で、取引が行われないのであれば、それはお客様の為だし、私自身の為だと思います。

だって、破たんするのがおおよそ想像できるのに、自社の売上を優先してアドバイスできないでしょ?

自分の利益を中心に物事を考える事は出来ませんし、仮に、お客様をその気にさせることに成功したとしても、その発想、考えが気持ち悪いもの。

 

私としては、"お客様のために綺麗な引き際”は最も大切だと思います。

自分の利益のために、お客様の人生を棒に振るようなアドバイスをして良いわけがないのですから。