地面師 (出展:コトバンクによると、)
土地や建物の持ち主が知らないうちに本人になりすまして不動産を勝手に転売して代金をだまし取ったり担保に入れて金を借りたりする詐欺グループ。書類を偽造する役や土地を探す役、持ち主になりすます役など役割を分担しているとされる。地価高騰で土地取引が活発だった1990年前後のバブル期も地面師による事件が目立った。
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先日、積水ハウスが63億円の詐欺にあったというニュースがありましたがプロでも見抜けないと言われている地面師事件。実に巧妙だったようです。で、被害にあう人は、お金を支払う買主側という事になります。
私は詳しい内容を知っているわけではないんですが、積水ハウスは所有者から購入の契約をしたわけではなく、当物件を所有者から購入予定の第三者であるBさんと契約をしたようです。
いわゆる他人物売買です。
↓つまりこういうことのようです。
●所有者Aさん(何も知らないホントの所有者)
●所有者Aさんから売買予約をしたBさん(地面師(詐欺集団))
(Aさんは売買予約のことを知りません。)
●売買予約したBさんと売買契約をした積水ハウス(騙された業者)
●積水ハウスからBさんへ代金支払いと同時に、Aさんから積水ハウスへ
所有権移転を同日にする予定だった。
●法務局にて書類が偽造であることが発覚し、所有権移転できない旨の
通知がなされた。

でね、私の独断と偏見によりますが、地面師に騙されないようにするには他人物売買をしない事がまず基本のような気がします。事の経緯は、全然知らないからこれ以上具体的には書けないけど、いずれにしても司法書士も不動産業者である買主も詐欺という事を見抜けなかったのだから、どうしようもない。
また、プロの詐欺集団ですから、本人確認資料などの偽造もお手の物なんでしょうね。
さすがにこれは素人はできないから個人が売主の場合には比較的心配する必要はないように思ったりもします。
私が取引するケースは、個人対個人が多く、売主が所有者でない第三者という事はほとんどないので地面師が入る余地もない。(もちろん、所有者のふりをして介入されたらどうしようもないのだろうけど数千万円の不動産でそれだけの高いリスクを個人が背負いこむということは考えずらい、、、。)
だから個人間売買の場合、そんなに心配する事ではないんだろうけど、この不動産業界に、魑魅魍魎達がウヨウヨしている事実は認めざるを得ないでしょう。
しかし、こういった事に出くわしてしまった司法書士はどうなるのだろうか。
気になるのは損害賠償ですが、、、いろいろと出てきそうですね。
売主である当事者をしっかりと確認して契約するのが最も安心というのは間違いないと思うのですが俗にいう犯罪と正義はイタチゴッコですから犯罪が先行するのは世の常であり未然に防ぐことは難しそうです。
不動産取引の法的整備が重要になるでしょうね。
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