格上げされた「宅地建物取引士」

先日、宅地建物取引士の更新講習を受けてまいりました。

 

「宅地建物取引士(旧称:宅地建物取引主任者)」は、国家資格の一つです。

不動産取引をする時には、「重要事項説明書」を買主又は借主に説明をすることを

義務付けられているので、不動産会社は宅地建物取引士をして、

お客様へ「重要事項説明書」を説明させる義務が課せられています。

さて、ここからが本題です。

この「宅地建物取引主任者」を「士業」へ格上げするための運動が以前からあり、

諸先輩方の努力により、平成27年4月1日から「宅地建物取引士」になりました。

 

呼び名が変わったのです。

 

士業とは「士」と呼ばれる専門性の高い国家資格の俗称で、

「さむらい業」とも言われており、弁護士、税理士、司法書士、、、などがあり、

ついに、その仲間入りを果たしたというわけです。

 

格上げされれば、社会的責任や義務も増えることになります。

 

その心得の一つに、高度な職業倫理を持たなくてはならないとあります。

つまり、高度な道徳、高度なモラルという事であり、法律に抵触しない倫理観のことです。

 

となると、極端かもしれませんが、不動産会社がする法に触れない不正行為や、

社員がする法に触れない不正行為に対しても、取引士が互いに監視を

していかなければならないことになります。

(本来であれば当たり前のことではありますが、、、。)

 

しかし、雇用主(管理者側)と、雇われている宅地建物取引士との立場の差があります。

 

このような立場の優劣がある中で、不正等を見つけた宅地建物取引士が、

会社や上司そして同僚、後輩に対して監視をし注意をすることができるのでしょうか。

 

下手すると、「お前、売上も上げてないのに、口だけは達者だな!!」と、

皮肉を言われ、やっぱり言えないかもしれません、、、。コワいコワい。

事実、「上司」というパワハラ問題児がどこの会社にも相当数いますよね。

こういう上司がいる職場に配属になってしまうと、これは災難となります。

なぜなら、日本の場合、職場での協調性が問われるからです。

お客様の事を優先するのではなく、上司の顔色を優先する光景が目に浮かびます。

 

合わせて時短パワハラというのも最近言われています。

 

会社は、社会からマイナス評価を受けることになると困るので、

社員に残業(労働時間)を減らすよう指示・管理するようになりました。

とはいえ、営業成績は今まで通り、またはそれ以上に結果を出せと言います。

 

時間は短縮しろ!と言われても、実務上できない人もかなりいるようです。

そのため、本来社外に持ち出してはならない資料を持ち出す社員もいるようです。

(社内ルールとしては、これも立派な違反行為です。)

 

私からすれば、「せざるを得ない、、、。」という、

このような環境そのものが「社風環境パワハラ」だと思ったりします。

宅地建物取引士は、士業に格上げになりましたが、

こういった会社や上司からの各種パワハラによって、

その多くの人たちが夢を持った仕事ができているのかなと思う事もあります。

 

今後、宅地建物取引士が、どのように高度な職業倫理を持たれるのか、

とても興味がわくところです。

 

何でもかんでも、パワハラという言葉で正当化するのもどうかと思いますが、

会社運営と、社員との考え方に格差があることは事実で当然の事なので、

社員が多くなればなるほど、何かを我慢していかなくてはいけないのは

当然のことであることも理解できます、、、。

 

私自身も、怠けずより一層自分を律していかないといけないと思っています。

そして、宅地建物取引士の一人一人が高い倫理観をもっと磨くことで、

この業界もより明るくなるのではないかと思いますし、そう評価されてほしいと思います。