
ご自身が大切に暮らしてきたマイホームや、引き継いだご実家。売主様にとって「少しでも高く売りたい」と願うのは当然の心理ですし、自分の所有する不動産には特別な価値があると信じたいものです。
しかし、不動産取引には「市場原理(需要と供給)」という現実があります。
相場を無視した高すぎる価格にこだわり続けると、結局は誰にも見向きされず、販売が長期化して最終的に相場以下で買い叩かれるという最悪の結末を招くわけです。
今回は、市場の動きを冷静に見極め、私のアドバイスを信頼して段階的な価格改定に踏み切ったことで、結果として素敵な買主様と巡り合い、当初の資金計画を成功させた売主様の、実話に基づいた売却事例をご紹介します。
ご相談の背景と物件の状況
- ご相談者様: 府中市内にお住まいの60代のご夫婦
- 対象不動産: 府中市内の木造一戸建て(築25年・陽当たりの良い平坦な土地)
- 売主様の当初の希望: 「できるだけ高く売りたい。近隣の売り出し事例を見て、査定額より1,000万円以上高い価格でスタートしたい」
ご夫婦は、今後の住み替え資金を確保するため、長年大切に住み継いできたご自宅の売却をご希望されていました。
建物も丁寧にメンテナンスされており、立地も悪くありません。しかし、売主様はネットで他社の高い売り出し情報(売れ残っている物件データ)をご覧になり、「自分の家もこれくらい高く売れるはずだ」と、相場を大きく超えた強気の価格設定を強く希望されていました。
私は、プロとして現在の府中市内のリアルな取引データ(需要と供給のバランス)を提示し、「最初から高すぎる価格で売り出すと、市場の新鮮な時期を逃して長期化します」と、客観的な事実を本音で説明しました。
しかし、ご夫婦にも様々なご事情があり、「どうしてもまずはこの希望価格で挑戦したい」とのことでしたので、私たちはその気持ちを尊重し、まずは強気の価格で販売活動をスタートすることにしたわけです。
実務家が実施した、市場の変化を見極める「状況整理」
- 販売初期の状況: 売り出し開始から2ヶ月、ネットの閲覧数はあるものの、内覧希望などの具体的な問い合わせはゼロ。
- 市場の急変: 物価高や買い手の心理的な冷え込みにより、不動産全体の相場が下落傾向へ。
- 私たちの決断: 状況整理を行い、大局的な判断で段階的な「価格変更スケジュール」を設計。
販売開始から2ヶ月が経過しても、具体的な反響はほぼありませんでした。
それもそのはずです。相場(人々の心理)は、売主様が考えている以上に早い勢いで変化しているからです。
表示価格は下げたくない、値引き交渉があったらその時に柔軟に対応すればいい、と売主様は考えがちですが、そもそも最初の表示価格が相場よりあまりに高ければ、買い手は交渉のテーブルにすらついてくれないことが多いのです。
「状況整理とは、これからどうしたいか『頭の中の心配ごと』を、スッキリと整えて見通しを立てることです」
私はご夫婦を事務所にお招きし、膝と膝を突き合わせてじっくりと本音でお話ししました。
メールだけの文章では伝わらない細かいニュアンスや、表情や目を通じて、現在のシビアなマーケットの現実と、これ以上放置すると「売れ残り物件」としてさらに価値が下がってしまうリスクを、はっきりと包み隠さずお伝えしました。
私は温厚な性格ではありますが、志を持って独立起業をし、プロとして20年培った知識にプライドを持って仕事をしています。だからこそ、お客様に嫌われることを恐れて『綺麗ごとやウソ』を言いたくはないのです(笑)。
私の真摯な説得と、具体的な価格変更のロードマップに納得してくださったご夫婦は、「松田さんの言う通り、自分のメリットばかりを考えていてはうまくいかないね。プロのアドバイスを信頼して、段階的に価格を下げてみましょう。お任せします。」と、大局的なご決断をしてくださいました。
家、土地、収益物件のこれからについて、大手の手法や売上ノルマを課された営業マンに惑わされず、本音で相談してみませんか?

不動産仲介業界21年の実務経験をもとに、
・売却価格・相続・空き家・住み替えについて無料で状況整理を行っています。
まずはあなたの「頭の中の整理(状況整理)」から始めましょう。
業界歴21年
府中市密着14年
公認不動産コンサルティングマスター
著書2冊
売却活動の結果:段階的値下げが呼び込んだ成約
ご夫婦の決断は、劇的な結果をもたらしました。
段階的に価格を下げ、最終的に当初の強気価格から総額で1,000万円(最後の1歩は思い切って500万円)の値下げを断行し、市場の適正価格に合致した瞬間、反響が一気に爆発したのです。
すぐに複数の内覧予約が入り、売り出し価格に100%納得された誠実そうな子育てファミリーの買主様と巡り会うことができました。結果として、値引き交渉なしでの成約となり、ご夫婦の住み替え資金として、実際に手元に残る、使える現金(※売却価格から諸費用を差し引いた『実際に使える現金』のこと。)を、最も良い形で確保することができました。
心無い大手の営業マンなら「これ以上は厳しいので、業者買取り(相場やかなり安い)で進めませんか?」と、さらに数百万円以上も安くなっていた可能性がありました。
ご夫婦(売主様)からは、引き渡しの日に、
「最初は価格を下げることに抵抗がありましたが、松田さんが良いことも悪いことも、ありのまま説明してくれたおかげで、結果としてとても良い買主様に出会うことができました。松田さんを信頼して本当に良かった」
と、心からの感謝のお言葉をいただくことができました。
この事例から学ぶ、不動産売却成功の「根っこ」
- 教訓1: お客様と不動産屋(担当者)との、お互いの信頼があってこそ取引は成功します
- 教訓2: 媒介契約を依頼する先は、会社のネームバリューではなく、どのような考え方で動く「人」なのかで選ぶこと
- 教訓3: 売主様の本当の利益を最優先に考え、耳の痛いことを、はっきりとアドバイスしてくれるプロを選ぶこと
私は、相談に来られる売主様に、営業目線を持たずに、いつでも本音のトークで良いことも悪いこともすべて説明しています。そして、『売却を依頼された後も、良い問い合せも、悪い問い合わせも、ありのままご報告し、売主様が正しく販売状況を把握できるよう努めています。』
そんな当社なので、ご興味がある方は是非、ご相談をいただければうれしいです。
自分の売上ノルマばかり考えてしまいがちな大手の「営業ガチャ」に当たってしまう前に、まずは膝を突き合わせて正しい情報とアドバイスを整理することから始めませんか?
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