
あるお客様は途方に暮れていたとさ、、、、、。
めでたし、めでたし、、、、。
そんなわけな~~~い!!(笑)。
お客様利益を実現できない営業の立場
私が大手不動産仲介会社(賃貸仲介と売買仲介)に在籍中はノルマがありました。
これは、どの企業においても当たり前のことで、営業マンという立場であれば、切るに切れない責任です。
サラリーマン当時は、幸い仕事を(自分の中では)楽しくこなしつつも、ノルマはおおむね達成していた感はありますが、それができない営業マンも数多くいました。
(いや、その半数の人はノルマ達成は出来ていなかったようにも思えます。)
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営業マンは、お客様から見れば会社の窓口であり、相談相手です。
不動産売買の仲介業者であれば、不動産の売買にかかる相談をお客様から伺い、本来なら信義則に則り適切で客観的なサポートをしなくてはいけません。
でも、売上ノルマがあれば悠長なことを言っている余裕などないのです。
今月中に売上いくら!と上司に叱咤激励されれば、逆らうことができないからです。
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数日前にこのブログで「不親身な証券会社」の事を書きました。
⇒https://www.waiwai7.jp/2018-12-14-syokenkaisya-husinmi/
その新人さんが一人でいきなり来店され、先日の件、申し訳ありませんでしたと謝罪に来られました。
感極まって涙を流しながら、頭を下げられました。
私は思いました。
私が20代の時と同じだなぁって、、、(笑)。
お客様の利益を考えて行動しているからこそ、本当に涙が出たのでしょう。
私にはそれが、とてもよく理解できました。
で、私は新人さんに言いました。
「新人さんは一生懸命想いを持ってやっているのが伝わってきたし、全然文句もないし、悪いなんて思っていないですよ。だから、気にしないでください。」
「それより上司なんですよ。今回残念に思ったのは、、、、。」
で、私は思いました。
証券マンは、損する可能性が高い銘柄であっても、一人あたりの数をあてがわれるので、絶対に売り切らなくてはいけないわけです。(もちろん、売り切ることのできない営業マンはいるでしょうけど。)
するとどうでしょう?
お客様への想いを持っている今回の新人さんのように素直に頑張っている人は、苦しむことになるでしょう。
だから、その部分をノルマとして割り切らなければ、会社では生き残っていけない可能性が高いのです。
儲かる銘柄であれば、お客様のことを想って営業ができるでしょう。
しかし、そうでない銘柄もあるのです。
そこに営業さん個人の葛藤が生まれます。
きっと苦しむんだろうなと思います。
ちなみに、私がよく知っている人(Aさん)は、お客様が損をする商品についてはノルマがあっても、売ることはありませんでした。上司からかなり怒られたようです(笑)。
それでも売らなかった(気持ち的に売れなかった)のです。
この時、売りまくった営業マンは上司からさんざん褒められたそうです。
そしてお客様の事を悪く陰口を言っていたそうです。
「俺は損しねーから関係ねーよ。」
「売ったほうが勝ちなんだ。」
私がよく知っている人(Aさん)は上司からはボロクソの評価です(笑)。
そんなことがあっても、お客様が損をするような商品とわかっていれば売れない。売りたくない。
Aさんは強い信念をお持ちで、私は素晴らしい人だと思いました。
もちろん、会社の側からすれば、Aさんはこの業務についてはダメ人間、ダメ営業マンという評価です。
お客様利益と自分の利益の両立は無理なの?
お客様利益と自分の利益の両立はできるのか?
私はできる人と、できない人がいると思っています。
ちなみに、私はできる側の人間だと思っています。
自分で言うのはおかしいと言われるかもしれませんし、賛否両論あると言われるかもしれませんが、私にはそれが絶対にできるのです。
なぜなら。
自分の想いや行動を阻害する要因がないからです。
その一例が、理解をしてくれない上司です。
上司は、部下の数字をまとめた総合点で評価されますから、部下一人一人の数字や、もしくは部課全体の数字がとても大切なのです。
だから、部下一人くらいの苦しみなど関係ないのです。
数字を作れない奴は、評価が悪くなるだけだと指導をする事もあるでしょう。
コレって、パワハラですか???(笑)。
社長や上司によって、会社のカラーは180度いや540度変化することがあります。
これは当然の事なのです。
ようは、一人一人のハート次第ということです。
心の持ちようによって、どんなことでも可能にすることができると私は信じて行動しています。
もちろん、できないこともありますが、、、、(笑)。
覚悟を持てるのかどうか
営業マンは、お客様利益を本気で考えて行動するという覚悟があるのか。
それが大切なのです。
たった一つ。
たったこれだけです。
シンプルな話しです。
もしかすると、会社側からはダメ社員と思われるかもしれません。
そう言われたとしても、平然と受け止めることができるでしょうか。
そういう覚悟を持って、お客様利益を追求できる人は、正直なかなかいるとは思えません。
もしも、そういう人に出会うことができて、しっかりとアドバイスを聞いて物事を進めていくことができるお客様であれば、これは超ラッキーなことです。
ほんとに超ラッキーです(笑)。
まとめ
「初心忘るべからず」
この言葉は、室町時代に「能」を大成させた世阿弥が語った言葉です。
世阿弥は芸談を記した著書を数多く残していますが、その中でたびたび「初心忘るべからず」と述べています。
つまりこの言葉は、能役者が芸を極めるために必要なことを表わしたものだったのです。
それが「ことわざ」として今に伝わっているのです。
「初心忘るべからず」は、一般的には、「物事に慣れてくると、慢心してしまいがちであるが、はじめたときの新鮮で謙虚な気持ち、志を忘れてはいけない」と解釈されていますが、本当は違います。
「初心」とは「始めた頃の気持ちや志」すなわち初志ではなく、「芸の未熟さ」つまり「初心者の頃のみっともなさ」のことなのです。
初心者の頃のみっともなさ、未熟さを、何かの機会にふれて思い出すことにより、「あのみじめな状態には戻りたくない」と思うことでさらに精進できるのだ、と彼は説いているのです。
そして、若い頃の未熟な芸を忘れなければ、そこから向上した今の芸も正しく認識できるのだと言っています。
なるほど、すごくわかります。とても納得できますね。
さらにこれには続きがあるのです。
「時々の初心を忘るべからず」、若き日の未熟な状態から抜け出した後、年盛りから老後に至るまでの各段階で年相応の芸を学んだ、初めての境地を覚えておくことにより、幅広い芸が可能になると説いています。
そして最後に「老後の初心を忘るべからず」、老後でさえ、ふさわしい芸を学ぶ初心があり、それを忘れずに限りない芸の向上を目指すべしと説いているのです。
私自身もそうですが、いい年になっても、人生のどの段階においても未熟さを持っています。
そして、老後になっても常に初心はあるだろうし、その状況はずっと変わらないと思います。
そう考えれば、大人になっても、直面する壁や試練はたくさんあります。
その壁や試練を乗り切る経験と知識がその後の芸(業務)を向上させるのです。
どうでしょう。
素晴らしい意味のある言葉です。
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私は想います。
本気で、お客様利益を考えて行動できる人はいるのです。
しかし、それが実現できずに、それを放棄している人があまりに多いのです。
私は、お客様利益こそが、私の利益であると信じてこれからも努力を怠らないという覚悟をしています。
覚悟がなければ、それを実現することはできないのです。
という、とってもまじめなお話し、、、(笑)。
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