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不動産の価格交渉。その一例【府中市の不動産屋さん】

不動産業界歴 約20年 松田の本音ブログ

いくらになります。
目次

不動産価格はなかなかわからないものです

不動産価格は、とってもわかりづらいものです。
その理由は同じ不動産というものが存在しないからです。
似たり寄ったりの不動産はあるにせよ、完全に同一ではない所に不動産の個別性が強くあり、価格が不透明に感じる部分でもあります。

お客様と物件見学へ行きました

お家をご紹介する営業マン

その物件は府中市内の中古一戸建て。
立地、開放感などはとても良く、個人的に外観も良いなと思いました。
しかしながら、室内はかなり痛みが激しいと言わざるを得ません。

1.猫のおしっこがフローリングにしみこんでいる。(ペット臭あり)
2.喫煙されており、クロスが真っ茶色。(タバコ臭あり)
3.築年が15年程度。そろそろ設備の更新も。
4.すべての水周りの交換が必須。
といったことから、リフォーム費用はある程度かかると思われました。

その土地建物価格 合意できるでしょうか

私もプロなので、不動産査定はお手のものです。
いちいち査定システムを使う必要もありません。

こういった一般的な一戸建てなら、取引事例比較法を用いるからです。
もちろん、原価法(概算)といった手法も使いながら、近隣の成約事例も考慮し、このぐらいが妥当性のある価格である、というように算出します。

現在の売出価格3880万円ですが、私の見解では、3300万円が理論値でした。
周辺の売出価格を見れば、3300万円は充分に妥当な価格だと感じます。

ですから、その前後の数字であれば、なるほど納得できるかな、、、という感じでもあります。
しかし、売主様の事情もありますから、理論値が正解という事でもありません。
とはいえ!
買主様にも、購入したいという事情があります。

こう言った様々な事情によって、人の感情的バイアスがかかりますから、
ただしい客観的な不動産査定価格 ± 感情的バイアス = 成約価格 となるのです。

どうしても売りたい!どうしても買いたい!
価格相談されるなら売らないでいいよ。価格相談できないなら、別の物件でいいや。
その価格で売ります!その価格で買います!

このように、物件価格が理論値と異なった場合であっても、その時の感情によって、理論通りに行かない、、、というわけです。

私からのアドバイス

アドバイスする営業マン

私は、3300万円じゃないと買ってはいけないとは言いません(言えません)。
しかし、今の価格でないと売り主様が合意できないと言うのであれば、見送った方が良いと考えています。

当然であります。

私の今回の依頼人は、買主様だからです。
依頼人の利益を守ることが私の仕事であり、使命だからです。

実は、売主側の仲介会社担当者さんとも、いろいろと話しをしました。
プロ同士の話しの中では、ざっくばらんな話しになっているのですが、ここで感情的バイアスがかかってくるのが、売主様の気持ちです。
売主様の気持ちはとても大切なのは間違いありません。

しかし、ここで大切になることがあります。
当社のお客様を断ったら、同じくらいの希望金額を出してくれるお客様が直ぐに現れるのか、、、。
若しくは、現れない可能性もあるのでは、、、。
(理論値が現在価格よりもかなり下だから。)

売主様からすれば、かなり気を揉むところです。
当然、売主様のジャッジとして当社のお客様を断る選択肢もあるのですが、次に現れるお客様が、もしも、3300万円以上では絶対に買わない!!!と言われれば、しぶしぶでも売らざるを得ない、、、、。
そんな事が生じるかもしれません。

売主様にとっても大変悩ましいところです。
ちなみに、当社のお客様にムリをしてほしくありませんので、状況によっては、この物件の購入を見送っていただくことになるかと思います。

だから、不動産仲介会社の担当者が重要

頑張る営業マン

このような、せめぎ合いの時、冷静に、客観的に、かつ依頼主の利益を考えたアドバイスを最優先にできるのか。これがとても重要な事であります。

売主側の不動産仲介営業マンによっては、ノルマのために、あえてここは価格をいじらず、同意させず、自社のお客様(購入検討顧客)が現れたタイミングで、ものすごい価格交渉を売主様に飲んでもらう、、、、なんてこともあるかもしれません。

自社利益よりも依頼主様の利益
依頼主様の利益を最優先に考え行動した結果、自社の利益があがる。

その様に行動できる不動産仲介営業マンであるのかは、とても大切なポイントになります。

さて。今現在、進行中でありますが、このあとどうなるのか。
見送りになるか。
成約になるのか。
いずれにしても、当社の依頼主である買主様には、絶大な信頼を得ていると自覚しておりますので、ウソ偽りなく、心から満足していただけるようにアドバイスをし、この物件が見送りになったなら、またあらためて何回でも物件見学をして、心から喜んでいたいだけるよう対応をしていきたいと思います。

そんなやりとりの一例、、、。

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