不動産購入『不動産は一生もの』のウソ【府中市の不動産屋さん】
目次
不動産は一生ものと言いますが
不動産は一生もの
よく言われる言葉ですが、果たしてそうなのでしょうか。
私自身のことで言うと、生まれは東京都立川市。
就職後住み込みをスタートしてからは、あちこち転々と引越しを繰り返しました。
東京都立川市→静岡県○○市→東京都青梅市→埼玉県飯能市→東京都西多摩郡瑞穂町→東京都立川市→東京都府中市
さらに細かく言えば、同市内で何回も引越しをしています。
つまり、引越だけで多分10回以上しています。
ここでもわかるように、不動産を一生ものとして考える事には無理があります。
しかし、不動産営業マンからすれば、セールスのためには不動産購入を特別なものとして仕立てる必要があり、不動産は一生ものと称することで、お客様に特別な価値観を持ってもらうわけです。
(※当たり前のことですが、一生ものとして次世代の子供に託す(相続する)人はたくさんいます。)
たしかに不動産購入となれば、高額なので特別感がない事はありません。
しかし、毎月の支払額であれば、下手すると賃貸住宅の家賃より安くすんでしまうこともありますし、若干高い程度であったりと、実は、賃貸住宅のランニングコストとそう変わらなかったりするのです。
そう考えると
『一生もの』という概念を全員の共通認識として捉えるのは間違いなのではないかと最近は特に思うのです。
人生のステージによって変えるのが不動産
不動産(お家)に住むとき、自分のステージによって必要な広さが変わります。
一人暮らし学生 :1Rや1Kでよい。
一人暮らし社会人:1LDKや2Kでよい。
結婚したら :おしゃれな1LDK以上がよい。
お子さん誕生後 :3LDK以上が理想的。
お子さん巣立ち後:住み続けてもいいし、もう少し狭くて利便性の高い立地が良かったりする。
老齢期 :家を売却処分して現金化し、老人ホーム等やお子さんとの同居を検討してもよい。
このように、資金面で余裕があるなら、その時のライフステージに合わせて引越しをする事は、ごく普通の成り行きです。
資金面に余裕があるなら、
①所有している1LDKを売らずに賃貸運用して、新たに戸建を購入して引越す。
②お子さんが巣立った後、戸建てを売らずに賃貸運用して、駅近マンションを購入して引越す。
この段階で、不動産を3つ所有していることになります。
2つの賃料収入があるので、将来の年金と合わせると、それ相応の収入になるから、ちょっとした贅沢はできるはずです。
年に2回くらい海外旅行に行ったり、ちょっとした時にふらっと立ち寄った店でおしゃれにお茶をする事もできます。
それでいて、経済的に余裕が生まれるので、精神的ストレスはあまり感じないかもしれません。
資金面でちょっと不安になったら、初めて所有した1LDKの物件を売却して現金化すればよいのですし、更にお金が必要であれば2番目に所有した戸建を売却しても良いのです。
こういったスキームは、ある程度の所得がないと難しいかもしれませんが、こういったことを実現している人がいるのも事実です。
人生を俯瞰しながら、将来、ゆとりを感じられる不動産購入を計画するのも一つの方法です。
なので、不動産は一生ものではなく、流動資産と考えたほうが良いのです。(本来は固定資産なのですけどね、、、。)
お家の買換えをする人はたくさんいます
お家の買換えをするお客様は、実はとても多いです。
その際、私がよく質問されるのは、↓↓↓これです。
ご相談者様
今住んでいる家を売らずに、賃貸にしたほうが良いでしょうか?
今ある家を売却せずに賃貸にすると家賃収入が得られるメリットは当然あるのですが、その反面で大家さんとしての責任がセットでついてきます。
大家さんの責任とは『賃借人が安心して生活できる住居を提供する責任』です。
設備故障などは大家さんの実費で修補しなければなりません。
なぜなら、修補するお金も家賃に含まれていると考えられているからです。
万一、賃借人さんがおうち内で事故をした場合、不動産価値にマイナスの影響が発生することもありますし、賃借をした結果、不動産売却をする際に、売却益に課せられる不動産譲渡所得税に対し「3000万円の特別控除」という特例が適用されなくなります。
賃貸にすれば家賃収入が入りますから一見メリットがありそうなのに、収益が多少上がったとしても手間暇と心理的な面で全く持って損だったという結果になる人もいます。
ゆえに、不動産を賃貸に出すよりも買い替え(現自宅の売却・ご新居の購入)をしたほうが良いと考える方もたくさんいらっしゃいます。
私の肌感覚では30人中1人くらいの割合で所有物件を賃貸にする人がいる雰囲気です。
賃貸物件より所有物件のほうがグレードが高い必然
賃貸物件は所有者の資産形成のためにあります。
つまり、できるだけ建築コストを抑えて利益(家賃)を最大化するというのが基本的な考えになります。
その反面で、競合物件との競争力を上げるために、コストとリターンが全く合わないような建築をする大家さんもいますが、全体の中での割合は決して高いものではありません。
所有物件は自分が住む家ですから、購入者は当然こだわります。
こだわるからチープな家は買いません。
そんな事情から、所有物件(購入する物件)のほうが、グレードが高い傾向があります。
不動産購入は『投資行動』と同じです
不動産購入は、自分が大家になることです。
不動産購入は、自分が賃借人になることです。
不動産購入は、自分の将来の資産形成になることです。
不動産購入は、将来現金化できる不動産をストックすることです。
仮に住宅ローンを35年で組んだ場合、35年以降の家賃相当額(≠住宅ローンの返済)はゼロです。
その代わり、修繕積立金の考え方と、固定資産税等のお支払いはその後も続きます。
ごく標準的な家であれば、月額に換算すると3万円程度かもしれません。
例えば、府中市あたりで、3万円程度の家賃で広い3LDKはあるでしょうか?
100%断言できますが『ありえません』
そう!
つまり、そういうことなのです。
結論:人生を豊かにすることが不動産購入の目的です
不動産購入を否定する人はたくさんいます。
なるほど理にかなっているケースもありますので、私はその意見を真っ向から否定することはありえません。
私のお客様でも不動産を所有することはあまりよろしくないと考えている人はいます。
なぜかと言うと『投資』という観点では、割に合わないというわけです。
こういった方は、家以外の投資活動を行っていて「家賃=経費」として考えているのです。
この考え方は一方で正解であり間違いではありません。
しかしながら、多くの日本人が投資ということに慣れていないため、この方のように、家以外の投資によって家賃相当額をねん出することができないのです。
となると、多くの方々にとっては、不動産所有をして資産形成としながら快適に過ごす方が理にかなっている、というわけです。(なので、全員には当てはまらないわけです。)
不動産を所有するということは、多くの方の場合、自分の人生を守るための最後の砦です。
経済的困窮に対峙した時は、売却して現金化することで救われることになります。
いま、5,000万円の不動産が、将来インフレによって7,000万円で売れることがあります。
これは世界基準で見れば、まったく疑問の余地がないくらい当たり前のことです。
しかし、日本の不動産がグローバルスタンダードになるのかはわかりませんが、いずれにしても世界の潮流を無視することはできないのだろうと思います。
不動産を所有する目的は、最終的には自分を経済的困窮から救ってくれるものであり、人生を豊かにするものです。
もちろん、今後の人口減少問題が控えていますが、明らかに人口が減り不動産需要がなくなるような場所でなければ、根強い人気は続くはずだと、私は思っています。
不動産は一生ものではありません。
しいて言うなら『金融資産』と同じです。
お金は使ってこそ価値なのです。
不動産もお金と同じように活用して、売却してこそ価値なのです。
なんてったって、不動産は人生において最大の資産なのですから。
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