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不動産売却を依頼したけど売れない

不動産業界歴 約20年 松田の本音ブログ

気持ちが落ち込む集団
目次

不動産が売れない

大手不動産仲介会社に不動産売却を依頼したあるお客様が、自宅が売れないということで当社に相談に来られました。(これ、実際のお話しなのですが、少し内容を変えています。)

3社の大手仲介会社に査定依頼を出し、そのうちの1社に訪問査定をしてもらい、その大手不動産仲介会社に自宅の売却を任せることにしたそうです。

大手の不動産仲介会社が算出した「売却価格机上査定」は、5,000万円
訪問査定をした営業マン曰く、「電動シャッターがあるし、築後4年で、室内はとても良い状態ですね!」ということで、机上で査定した金額(5000万円)にプラス100万円をした5100万円が査定価格となりました。売主様としては俄然やる気になりますね(笑)
ところが、机上査定書には「売出上限価格5,600万円」と記載があったことと、訪問査定でプラス100万円になったので、売主様の判断でさらにその上の5,990万円で売り出しを開始したそうです。

ところがどっこい、そんな金額で売れるのでしょうか。
松田個人が思うところ、まず厳しいでしょう。

なぜなら、そういった高額帯の不動産が流通しづらい立地だからです。
プロが算出する査定は、ある程度根拠があっての数字なので、あまりに乖離しすぎると、なかなか売れませんし、場合によっては誰からも見向きをされないことがあります。
価格設定は、注意しましょう。

まだ築後4年なのになぜ売れない?

怪しんでいるキツネ

この不動産は、どちらかというと人口が横ばい、ないし減少傾向に向かうであろう立地感ですが、緑も多く、近隣には商業施設もありますし、住環境としては現時点では申し分ありません。

しかしバス便で最寄駅から12分程度(距離3.5Kmくらい)で1時間の本数は1本程度なので、車がないと生活が不便な立地なのです。
築後4年という築浅物件でとても状態が良いわけですが、周辺には新築戸建分譲があり、中古戸建もほぼ同じくらいの築年のものが約700万円も安く売りに出ています。
比較対象物件が周辺にたくさんあると競合してしまうため、価格は下落圧力を受けるのが普通です。
よっぽど何か光るものがあればその違いを訴求出来ますが、違いを訴求できるほどではないと思われます。

付け加えると税制上のメリットが新築戸建と中古戸建ではまるで違います。
その部分がなかなか難しいところというのが率直なプロの感想です。
ちなみに、、、、机上システム査定書に記載された「売出上限価格5,600万円」に変更しても、まったく売れる気配がないそうです(笑)

そりゃそうですよね。
売却委任を取るための根拠があるようでない「ウソ表記」の査定書なのですから、、、(笑)

客観的な事実を受け入れることの大切さ

なるほど!の営業マン

ここでは一般論を書きますが、
売主様は、
1.高い査定を出された業者は高く売ってくれると思っています。
2.大手不動産仲介会社のほうがメリットがあると思っている方は今でも多いと思います。
3.広告量が多いほど良い条件で売れると思っています。

はい。
松田流に解説をすれば、全部、売主様の思い込みであり勘違いです。
それを理解するには、不動産売買をする不動産仲介業者の業務は「販売業」ではなく、「仲介業」であるという視点が必要です。

1.については予想価格でしかなく、買取価格ではありませんからその価格で売れない可能性を内包しています。
2.については裏話を言うことになるのでここでは言えませんが、特別メリットが多いわけではありません。
3.これも間違えています。理屈が通らず、まったくもっておかしいのです。

つまり、売主様の多くは客観的事実を受け入れないことで失敗することが多いのです。
不動産売却査定額を出す側(仲介会社)にも同じことが言えます。
売却査定書の価格操作はシステムで簡単に作成できますから、お客様の状況、不動産の状況に応じていかようにでも都合よく作成できてしまうわけです。

だから、高値査定も平気でできますし、売主様に好感を持ってもらう査定書は簡単に作れます。
つ・ま・り、仲介会社の査定システムツールは、売却委任を取るため営業戦略としてあるものだと言っても良いでしょう。

本来、査定額は客観的でなければなりませんが、お客様は不動産査定の仕組みなどわからないのですから、査定がわからない売主様が理解できるような査定報告をしなくてはなりません。
しかし、立地や不動産個別の事情などから理論通りにもいかないことがあるということもあるので、理論値とは別の総合的なプロのアドバイスも必要になってきます。
客観的事実を受け入れることは、営業マンに必要なスキルであるし、売主様にとってもとても大切なことなのです。

不動産営業マンの「ほめ言葉」は全く意味なし

悩むご夫婦

営業マンは媒介契約(売却委任を受ける契約)を取るために一生懸命営業をしますから、物件のことを客観的なイメージ以上に褒めることは当たり前です。心にもないお世辞ばかりです(笑) 
そんなこともあるわけですから、普通に考えれば、物件をけなす営業マンはまずいません。

でも、その反対にダメ出しばかりする業者も一定数います。
なぜダメ出しばかりするのかというと、媒介契約を受託するための営業手法がいくつかあるからです。

これはこれで、いろんな営業の仕方があるので面白いものです。

営業マンに、どんなに物件をほめられたって全く意味がないのです。
購入を決断するのは第三者である買主になる人です。

買主様が評価をしてくれなければ意味がないのです。
売主様は営業マンの話しをうのみにして錯覚をしてはいけません。

売れない物件はあるのか

売れない物件は府中市内に関して言えば「ない」と思います。
どんな物件だって必ず売れます。
売れない物件というのはどんな物件でしょうか?
しいて言うなら、急傾斜地、山間部など、利用する状態にするためには多額の金銭がかかり、とても採算が合わない物件であれば誰も手を出したがりません。

つまり、利用価値とお金次第という部分は否めないわけです。

松田流:不動産売却のまとめ

なるほど!の営業マン

こと府中市や近隣市区等の「市街化区域内」を前提にお話をすると、売れない不動産はありません。

不動産売却を依頼して売れない理由は様々ですが、大きな問題点はこれです。

【仲介業者の問題】
売却委任を取る目的の査定書(これはひどい話です)  
⇒売却上限価格という錯覚価格の表記
・売却委任を取る目的の言いわけができるウソトーク(これもよくある話し)
・登録顧客がたくさんいますというウソ(当社だって多分300人はいるかもね (笑))
・お客様利益よりも自社利益を優先する営業活動(株式会社は営利を目的としているという事実)

【売主様の問題】
・売却査定書を読み解く知識がない(これは仕方がありません)
・近隣の売り出し物件を知らない(もう少し関心を持つとよいです)
・営業マンの言葉を疑わない(良い意味では信用しているということ)
・営業マンの意見はとりあえず置いておく(良い意味ではチャレンジャーということ)

ーー
仲介業者の立場から言えば、売主様の意識を変えてくださいと言うのは難しいものです。
であれば、自分たち不動産仲介業者の意識、考え方を変えることが一番でありとても重要なことです。

【本来、不動産仲介業者が大切にすべきこと】
・売却査定書は、明確に売れる根拠を明示する事
・ウソトークは絶対にしない
・登録顧客について明確に説明をする
お客様の利益を一番に考える行動をする事

単純にこれだけで、お客様に笑顔になって頂けます。
不動産仲介会社側は、売却委任が取れないのであればそれは自分たちの能力不足と割り切って、常に本音で勝負することが大切だと私は思っています。(と言っても、どこも競争なのでなかなかできないのが現実でもあります。)
お互いの信頼こそが最も大切であり、お客様からの信頼を裏切らない活動を真摯にすることこそ、最も大切なことだと思います。売主様はそういった業者の建前と本音を見抜く力を養っていただくと良いです。と言っても難しいものですが、、、(笑)

一番大切な事であり、私が一番お伝えしたいことはこれです。
査定作成をする時点から、売却委任を取る目的で、お客様(売主様)を半ばだます業者が誠実な対応をするでしょうか。ここをよく考えてほしいのです。
だからこそ、私はノルマ主義はいやだと思わざるを得ないのです。

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