
相続や購入で、一つの不動産を複数人で所有する「共有名義(共有持分)」は、将来、売却や買い替えを検討するときにトラブルになるケースがあります。
共有者全員の合意が得られず何もできない状態が続くと、親族間の関係が悪化して、動けない状態になるケースがあります。
今回は、府中市宮町にある分譲マンションで、共有名義人同士の意見が合いませんでしたが、事実確認と話し合いをもって解決し、全員が納得する形で売却へ進めた事例です。
親族間の不動産トラブルを未然に防ぐための、売却前の確認と話し合いの進め方として参考にしてください。
ご相談の背景と物件の状況
ご相談者は、府中市内にお住まいの40代男性(長男)でした。
数年前にお父様が亡くなられた際、府中駅近くにある分譲マンションを、ご相談者様と遠方に住む妹さんの2人で「持分半分ずつ(2分の1ずつ)」として相続登記をされていました。
【対象物件の状況】
■ 所在地:府中市宮町(京王線「府中」駅 徒歩4分)
■ 物件種別:3LDK分譲マンション(築20年以上)
■ 状態:お父様が亡くなられた後は賃貸に出されていましたが、賃借人が退去したのを機に、今後の管理負担や固定資産税を考慮して、長男であるご相談者様は「売却して現金で分け合いたい」と考えられていました。
しかし、遠方に住む妹さんは「今は不動産を手放したくない。また賃貸に出して家賃収入を得るべきだ」と主張していました。
共有名義のまま意見が平行線をたどり、兄妹間での対話が徐々に困難になっていく中、当社のサイトをご覧になりご相談をいただきました。
共有名義で確認した3つのポイントと売却の進め方
共有名義の問題は、親族間の感情と権利を同時に考える必要があります。
売却した後の手残り、持ち続けた場合の負担、親族間の合意形成を一つずつ確認することが大切です。
① 賃貸収入と売却時の「手残り計算」
妹さんが「賃貸運用」を希望されていたため、数年間の賃料収入を数値化しました。
築20年以上経過したマンションの今後の修繕積立金の累計額、新たに募集するためのリフォーム費用、資産価値の目減り(下落リスク)の概算を提示しました。
数字で比較できると「売却した方が、お互いの将来にとって良い結果になる」ことがわかりました。
② 第三者が間に入る話し合い
兄妹間で直接話し合うと、どうしても感情的になりやすいです。
そこで、私たちが、売却した場合と持ち続けた場合の違いを客観的に説明する立場として、遠方に住む妹さんにも説明を行いました。
妹さんが抱えていた「お父様の遺産を安易に手放したくない」という想いもありましたが、将来的な管理負担をどうすべきかという現実的な課題を一緒に確認しました。
③ 「全員合意」による通常売却の段取り
共有不動産を売却する際、自分の持分だけを第三者の専門業者に売ることもできますが、あとでひどく揉めることになり、さらには売却価格も極端に安くなります。
そういったもろもろを確認したうえで、妹さんは通常通り売却することに合意され、市場価格で売却活動を行うことが可能になりました。
売却するか迷っている方もご相談ください

不動産売却の事情は、ご家庭によって異なります。
ご相談いただいたからといって、すぐに売却をすすめるわけではありません。
まずは今のご事情を確認し、売却する場合・持ち続ける場合・他の方法を考える場合を一緒に確認します。
売却活動の結果と財産分配
売却活動の開始にあたって、府中駅徒歩4分という宮町の利便性と、分譲マンションとしての管理状態の良さを前面に押し出しました。
市場での需要が非常に高いエリアであったため、販売開始からわずか1ヶ月半で、通勤利便性を重視する若いご夫婦との間で、満額での売買契約が成立しました。
決済(引き渡し)時には、それぞれの口座へ直接入金するよう段取りをし透明性のある分配ができました。
妹さんからは、「最初は売却することに反対でしたが、わかりやすいシミュレーションを見て決断ができました」と感謝のお言葉をいただくことができました。
この事例から学ぶ、共有不動産売却時の注意点
共有名義の不動産を売却・処分する際は、以下の点に留意が必要です。
- 「持分だけ」の売却はできるだけしない
共有持分だけを売ることは可能ですが、後で親族間トラブルになることがほとんどです。
当社などを交えて「全員で通常売却」ですすめたほうが、結果として一番良い方法となることが多いです。 - 感情論ではなく「客観的な数字」を確認すること
身内同士の話し合いでは数字で比較することが、効果的な解決策となることが多いです。
親族間での不動産問題でお悩みの方は、話し合いがこじれてしまう前に、当社までご相談ください。きっと、良いひらめきができるはずです。
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