
本日は、売却委任がありまして、その物件は再建築不可物件です。
築年は、昭和61年築ですが、結構きれいな室内で、建て付けも全然悪くないという、とても良い不動産だと思いました。
きっと、施工当時の職人さんの腕が良かったのかもしれません。
で、接道要件からすると通常の不動産と比較すれば減額する可能性があるかもしれないのですが、
周辺相場から勘案して、ある程度の金額で売却できそうだなと思えました。
なぜなら。
それらの要件を考慮したとしても魅力的だと(個人的には)感じられるからです。
接道要件とは
不動産は、接道要件を満たさないと建物の新築・増築・改築ができません。
となっているのですが、おうちの改築はよくされているような気がします。
で、数年前、このおうちの数件横で新築が建築されているようなので、再建築の許可に関しては問題ないかなと思えます。
もちろん問題があり再建築ができなければ困るわけですから、
購入される方には、不動産売買契約を締結する際、接道要件等その他をちゃんと理解していただかないといけません。
でね。
この物件、15年ほど前に大手さんの仲介で購入したようで、重要事項説明書などがありました。
しかし、知識が全くないお客様にとっては、接道要件の説明をサラッとされても、その意味が全く分かりません。
(事実、ヒアリングした結果、わかっていませんでした。)
私が当該不動産について調査した結果を説明をすると、
えっ!?
という反応、、、、(==;)
今回も、購入時の説明をちゃんと受けられていないという反応でしたが、
数年前にも別の物件で、同じ大手さんの仲介で購入した人が、まったく同じ反応をしていたので、
こりゃ、会社の体質として契約優先の説明をしていたんだなあと感じました。
A大手不動産会社のやり方には問題があると個人的には感じぜずにはいられません。
住宅ローンが付かない?
でね。
都市銀行等に確認をすると、
住宅ローン付けられませんという回答ばかり。
住宅ローンが付かないということは、通常の価格では売れないことになります。
そうすると、資産価値として低いことになりますから、
売主様の立場になる人にとっては、結構きついです。
なので、いろんな銀行をあたってみました。
不利?
A銀行:融資できません。
B銀行:融資できません。
C銀行:融資できません。
・
・
・
・
・
A金融機関:融資できます。
おぉー!!
あざぁーすっ!(笑)。
といった感じになり、ほっとした感じになりました。
このように、再建築不可となっている物件については、
銀行融資が受けられないことがあるため、
不利になるケースがあることは認識しておかないといけませんね。
将来性
再建築不可の物件の将来性は気になるところです。
これは、投機買いになることもあるので、売却するタイミングが「良いタイミング」になれば、売却益が望めることがあります。
とはいえ、「売却益が目的」で自分のお住まいを買う人はそういないと思いますから、
投機買いを意識する必要はないかなと思います。
しかし!
いつか必ず売却するのですから、資産価値が大きく棄損するとなると困りもの。
なので、自分の購入目的などを踏まえて失敗がないようにしたいものです。
再建築不可の物件にはいろいろと理由があるのですが、
今回の物件は、接道している前面道路が、建築基準法を満たした道路になっていないことがその理由です。
つまり、将来建築基準法上の道路に認定されれば、
至ってなんでもない普通の不動産となり、逆に言うと当該不動産価値が高まることもあります。
総合的に勘案
「原則再建築不可」の物件は、原則再建築はできませんが、現行法では許可を得れば建築ができるのです。
これから新築を建築する場合、特定行政庁の許可を受けることができなければ、新築を建築することはできません。
でも。
今、現在建築ができていたとしても、数年か数十年後かわかりませんが、許可基準が変更されてしまった場合には、今の基準に、別の基準が付加されたり、場合によっては緩和されるかもしれません。
つまり、将来がわからない部分があるのです。
(といってもリフォームはできるので、リフォームを繰り返していけば、おうち自体は住んでいけるのだと思います。)
不動産は、単純に金銭的な損得勘定だけでは、検討することはできません。
例えば、賃貸を検討している単身者であれば、家賃が安いほうが良いと考える人は多いでしょうけど、
家賃が多少高い場合であっても、住まいや周辺環境の利便性を求める方は多いです。
不動産の将来性は、地域の将来価値とイコールなので、そういったことも踏まえて総合的に勘案しましょう。
100人中、99人がだめだと評価したとしても、自分にとって最高だと思えれば、あなたにとって、その不動産は輝かしいものになるのだと思います。
そう。
オンリーワンでよいのです。
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