不動産の成約情報は、安易に提供できません

目次
成約価格を教えてほしい
かなり前、予約無しのご来店がありました。
席に着くといきなり「●●マンションの成約事例をほしいんですけど、レインズの成約事例をいただけますか?」と言われました。
(※『レインズ』とは、宅建業者間の不動産データベースの事。)
ずいぶん専門的な事を言うと思ったら、以前、他の大手さんから成約事例をもらったことがあるようです。
「購入を検討する時、成約金額がわからないと、高く売りつけられているのか心配なんですよ。」という趣旨のことを言われました。(ようするに不動産業者を信じていないわけです。)
なるほど。
ところで他の家の成約金額を知ったとしても、不動産には個別性があるので計算通りにならないことがたくさんあります。
実際の取引は、売主と買主のパワーバランス、需給動向や物件状況によってさまざまに金額が変化するものなので、『他住戸の成約価格はいくらだったから、この金額で買わせてほしい!』みたいに主張したところで、売主様がそれを納得するんですか?って話しです。イヤなら買うな!で終わってしまうと思います(笑)
成約情報(個人情報)はむやみに教えられません

『成約金額は個人情報なので、むやみに教えられません。』
不動産の成約金額は『重要な情報』であり個人情報です。
私たちの利用目的に合わない提供をすると宅建業者として個人情報保護法に触れてしまいます。
そういった観点からも情報をむやみに教えることはできないのです。
即座に手のひらを返す相談者

『申し訳ありませんが、成約金額は個人情報なので、むやみに教えられないんです。』と説明をすると、「他の●●(大手)や●●(大手)はすぐに出してくれたけどね。おたくは考えが固いね~。おたくの考え方はよくわかりました。もう結構です。」と、さんざん文句を言って帰っていきました(笑)

俺が欲しいと言ってんだから早く不動産の成約情報を出せ!
あぁ、そうか出さないのか。だったらこちらにも考えがある。
他にも不動産やなんていくらでもあるんだ。
都合よく利用できないのなら、二度と来ないからな。

・・・というような態度と発言をしてお帰りになりました(笑)
この人は『自分自身も不動産やから選ばれている』ことに気が付かないんだなぁと、可哀想に思いました。
私は仕事に対して、真面目に真摯にやっている自負があるので、仮に合法的な行為であったとしても、こんな身勝手で捨て台詞を吐いていくような人に協力などしたくありません(笑)
私は、自分都合で勝手に『手のひら返し』はしません

来店されたこの方の問題点はこれですね。
自分が必要な時は、低姿勢な態度で「助けてください。教えてください。お願いします。」と演技をするが、自分の希望通りにならないと捨て台詞を吐き捨て540度(一周半)も態度が変わる。
いい年をしたおじいちゃんなのに、今までどういう生き様を描いてきたのかな?と疑問を感じてしまいます。
そういった態度は、すごく失礼なことだと思うし、
そもそも、自分のために、相手(今回は私)が時間を取ってくれたことに感謝すべきだろうと思うのです。
私は今までの人生で随分と手のひらを返されてきましたが、自分が相手に手のひらを返すようなことはしたくありません。
私は人のためにがんばり、その結果自分のためになる人生を歩み、人に喜ばれながら人生を全うしたいと考えています(笑)
それを実践するために、日々真摯です(笑)
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