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【実録】「再建築不可」の壁を越えた1年半。資産価値を取り戻すための泥臭い軌跡

不動産業界歴 約21年 松田の本音ブログ

相談するご夫婦 府中市の不動産売却、不動産購入大成功!

お久しぶりです。前回の更新から少し間が空いてしまいましたが、その間、私はある「難攻不落」な案件と向き合っていました。

不動産業界には、一筋縄ではいかない物件が多々あります。その代表格とも言えるのが「再建築不可」の戸建てです。今回は、ご依頼から引き渡しまで、足掛け1年半にわたった私とオーナー様の、長く、そして熱い戦いの記録を綴ります。

目次

1年半前の「SOS」

始まりは、1年半前です。
当初、大手の仲介会社さんに売却活動を依頼しておりましたが、担当している人が病気になってしまったそうです。
そのため、信頼してお任せできる業者はいないかと探していると、当社がたまたま見つかったということでした。
オーナー様からいただいたご相談は、親御さんから相続した古い戸建ての売却でしたが、大きなハードルが立ちはだかっていたのです。

その物件は、建築基準法上の道路に接していない、いわゆる「再建築不可」でした。

今の建物を壊して新しく建てることができないため、資産価値は、通常の土地の5割程度の価値にしかならず、多くのケースでは2割程度の評価もザラです。

「できうる限り、正当な価値で早く売却したいのです。なんとかならないでしょうか、、、。」

その切実な願いを受け、私たちの挑戦が始まりました。

そして数週間後、幸いなことに『建築確認申請の受理を条件』に買主様が現れました。

「私道」という名の迷宮

今回の物件が再建築不可だった理由は、建物が面しているのが「私道」であり、かつその道路を使用するための権利関係が整理されていなかったことにあります。

解決策は口で言うのはシンプルです。

「私道に接している所有者全員から、掘削や通行に関する合意(承諾)とその他重要な合意を得ること」
これが整えば、建築確認が下りる道筋が見え、資産価値は劇的に回復します。

しかし、理論はシンプルでも『現実の合意取得』は想像以上に過酷なものです。

「全員の合意」という無理難題

私道に関係する権利者は、全部で8軒。
中には遠方に住んでいる方もいれば、代々その土地を守ってきた気難しいご高齢の方もいらっしゃいます。

「なぜ今さら判を押さなきゃいけないんだ」 「うちに何のメリットがあるんだ」「おたくはそもそも誰なんだ」

そんな言葉を投げかけられることも一度や二度ではありませんでした。
不動産実務において最も神経を使うのは、法務でも税務でもなく、この「感情」の調整です。
一人の反対、あるいは一人の「返事待ち」が、プロジェクト全体をストップさせますし、疑いを持った人が、お隣さんに根拠のない情報を伝えたがために、不信の輪が広がるというケースもあります。

私たちは、一人ひとりのご自宅へ何度も足を運びました。
ときには世間話に花を咲かせ、ときには将来的なメリットを丁寧に説明し、ときには先方の不安を一つずつ解消していく。
そんなことを一つづつやり続けました。

季節は巡り、夏が過ぎ、冬が来ました。
途中で「もう面倒くさくなってきた、、、。訪問して、また留守かもしれない」と何度も思いました。しかし、オーナー様の「信じて待っています」という言葉が、私たちの背中を押し続けるのです、、、。

資産価値の「復帰」と、最後の一押し

1年を過ぎた頃、ようやく風向きが変わりました。
粘り強い交渉の末、頑なだった一人の方が「そこまで言うなら……」と、承諾してくださったのです。
そして、残るはあと一人。その方もほどなく承諾されました。

全てのピースが揃った瞬間、その土地は「ただの古い家が建つ場所」から、「新しい家族の夢が建てられる資産」へと生まれ変わりました。資産価値の棄損を克服し、市場価格を大きく取り戻した瞬間です。

この私道に面した8軒のうち、『接道が全く取れていなかった6軒』の人生を資産価値という面で大きく変えることができました!

この「合意書」という数枚の紙には、1年半という月日の重みと、関係者全員の歩み寄りが詰まっていました。

大喜びの引き渡し

合意が整ってからの動きはわりと迅速でした。
再建築が可能になったことで、引渡しができるようになりました。
新しい買主様は、この場所に新しい家を建てることを心から楽しみにされています。

先日、無事に引き渡しが完了しました。
決済の席で、オーナー様がポツリとおっしゃった言葉が忘れられません。

「松田さんにお任せして本当に良かった。本当にありがとう!」

不動産仲介・不動産コンサルティングの仕事は、単に物件を横に流すことではありません。
埋もれている物件の真の価値を掘り起こし、権利関係という「もつれた糸」を一本ずつ解いていくこと。
それが、私たちプロフェッショナルが介在する最大の意味なのだと、改めて実感した案件でした。

最後に

もし今、お手持ちの不動産で「再建築不可だから」「権利関係が複雑だから」と諦めている方がいたら、ぜひ一度ご相談ください。 時間はかかるかもしれません。一筋縄ではいかないかもしれません。 でも、「出口」は必ずあります。

1年半、長くもあり、あっという間でもあったこの旅路。
次なる挑戦に向けて、私もまた一歩、歩みを進めたいと思います。

・・・でも、本当に大変なんです(笑)


【今回のポイント】

  • 再建築不可でも、周辺の合意次第で『毀損している不動産価値』は復活する。
  • 必要なのは「専門知識」以上に「根気」と「誠実さ」。
  • 1年半という歳月は、信頼を築くための必要な時間だった。

府中市の不動産売却の総合判断ガイドはこちら

■この記事を書いた人■

松田博行 (東京都府中市在住)
株式会社わいわいアットホーム 代表取締役
東京都府中市を拠点とする「住まいと資産の総合実務家」。
著書『不動産・相続・終活のホントのところ』(令和8年1月11日出版)。

≪保有資格等≫
●公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士/エバリュエーション専門士)
●宅地建物取引士 ●宅建マイスター ●損害保険募集人 ●シニアライフカウンセラー上級

≪活動エリア≫
東京都府中市を中心に多摩地区全域、東京23区

≪得意分野≫
相続不動産の売却・活用、空き家対策、測量・解体・建築までのワンストップ対応。『不動産売買・相続・終活の相談窓口』として人生まるっとサポート

≪こんな人≫
4人家族のパパで府中市内に在住。
サラリーマン時代、会社が不動産を爆買いして倒産。
『不動産知識とお金』が人生を左右させることを痛感。
自分自身が不動産を学び、教える側になれば、自分の存在意義になると確信。
常に正直がモットーであり、不動産業界の不正に屈しません。

【著書等】
●「不動産・相続・終活」のホントのところ
●顧客に寄り添う不動産コンサルティング 問題解決の事例Ⅸ
●ゴールドオンライン(幻冬舎)(全9回連載)

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