MENU
不動産・相続・終活に困ったときの相談窓口|まずは無料相談から始めましょう!

実家の空き家を相続してしまったら!?流動性の低い、農地で廃墟の処分方法【府中市の不動産屋さん】

不動産業界歴 約20年 松田の本音ブログ

目次

築40年の空家の相続

最近、ご相談を受けたのが、関東近県の築40年の空き家の相続の件です。
最寄りの駅から徒歩で行ける距離でもなく、建物は老朽化して住める状態ではありません。

固定資産税は毎年約5万円ほどかかります。
土地は「畑」なので、簡単に売却することはできません。
農家の人にしか買い取ってもらえない、という売るにも厄介な土地になっているのです。
さらに悪いことに、先日の台風の際には、剥がれ落ちた屋根部分が、近隣の住居のエアコン室外機を壊してしまったという連絡がありました。
まさに、家が凶器と化してしまったわけです。

お詫びとして、修理費用を負担することになりました。
維持コストがかかるだけでなく、近隣にも被害をもたらす、負の遺産「負動産」になっている状況でした。

なに?処分できないの?

青ざめる営業マン

そもそも、ご相談者は「この物件はおじいさんの代に放棄(第三者にプレゼント)をしたと聞いていた」らしいのですが、実際には手続を行っていませんでした。
しかも、受け取ってくれる予定だった方も既に亡くなっていたため、自分に順番が回ってきた(相続発生)という状況でした。

なぬー!?

簡易査定では、近隣の坪単価で計算すると「想定販売価格は800万円」という結果になりました。
しかし、本当にそんな値段で売れるのでしょうか?
もう少し詳しく調査すると、近隣では坪1万円くらいで売りに出ている土地もあるエリアですが、売出しから3年間売れていないのです。

また、近隣エリアでの過去の成約情報では、近くで取引が成立した履歴もでません。
つまり、まったく需要のないエリア(負動産エリア)だったのです。
現地の環境も、新築の住宅など1軒もなく、古い家々が続くだけで、同じような空き家も点在しています。

せめて建物がリフォームして使えるレベルであればよかったのですが、そんな状況でもありません。
かといって、このエリアに土地を買って、建物を新築したいというニーズがあるとは思えません。
まったく引き取り手が現れない場合には、解体整地して、貸し農地にするといったことも検討が必要です。

少し前なら、、、こんな方法もあった

悩ましい

少し前までは、太陽光発電設備を設置のうえ、売電収入を得られるようにして、投資家へ売却する、という方法が流行りましたが、今ではもう、売電価格の下落により採算が取れません。
太陽光発電事業での利用もできないのです。

空き家の再生事例として、アーティストを呼んで工房にする、地域の集会施設として再利用する、テレワークなどの事業所として有効活用するなどの方法も紹介されていますが、人がいないエリアでは、解決の手立てが非常に狭められてしまいます。

「海がきれい」「温泉がある」「美しい街並み」など地域自体に魅力があるなら、別荘地や観光地のような活かし方ができると思いますが、今後はニーズのあるエリアと、そうでないエリアの二極化がより鮮明になり、買い手市場というよりも「買い手さえもいない市場」として影響を受けるのは必至です。

近隣のお宅や不動産事業者にヒアリングをしたり、市の農地バンクに登録したり等、できることを進めていくしかない状況です。土地や建物といった不動産は、不要になったからといって捨てることができません。

また、保有し続けるだけでもコストのかかる資産です。

相続するにしても、所有を続けるにしても、立地が最も大切な時代になっています。
将来、田舎の実家に帰るというご希望を持たれている方が結構な数いらっしゃるのですが、その時、その地域には人はいるのでしょうか?
店は?
商業施設は?
インフラは?
様々なことを検討して、あえて過疎地に戻るという選択肢を選ぶほどのメリットがあるでしょうか。

メリットがあるなら、それを否定する人はいませんが、毎日の生活はかなり大変になることが予想できるように感じます。
もしかすると、、、、処分を早めに考えることができなければ、ただお金を支出するだけの負動産として処分をすることができず、手遅れになることも想定されます。

不動産のご購入を検討される場合には、資産価値の落ちないエリアかどうか、しっかり吟味されることをお勧めします。
弊社の【SelFin】では、人口動態や中夜間人口などを精査してAIが「流動性」なども判定しております。
ぜひ府中市のお住まい探しにご活用ください。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

シェアと応援、ワンクリックおねがいします!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次