不動産購入の価格相談で知っておくべきこと
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不動産を安く買いたい!
不動産を購入したい。
できるなら表示価格よりも安く買いたい!これは、誰でも思うことでしょう。
しかし、そんなことできるのでしょうか。
これはケースバイケースとなります。
価格相談って、何%までいいの?
不動産購入を検討されているお客様が、当社と一緒に物件見学をすると、何回か見ているうちに、目当ての物件に出会うことになります。
その時、お客様は、物件購入の意思表示をされることになります。その時、たまに言われることは
「価格相談ってお願いできたりするんでしょうか、、、。」です。
価格相談をするのは自由ですが、値引を受けてくれるかどうかは売主様の状況によります。
私の場合、お客様の前で価格相談ができるのかできないのか売主様に確認をする時があります。
(売主様が宅建業者の時だけです。)
(1)物件価格が2200万円で 200万円値引きをしてくれたとします。 割引率は9.0%です。
(2)物件価格が5500万円で 50万円値引きをしてくれたとします。 割引率は0.9%です。
(3)値引きは受けません! 割引率は0%です。
こういったことを知ってしまうと
「何パーセントくらい引いてくれるのかな、、、」という質問自体が、
あまり意味がないということに気が付くのではないかと思います。
不動産売買の需要と供給のパワーバランス
不動産価格の考え方は野菜や魚と同じです。
こんなことを言っている不動産屋さんは信頼に値するのだろうか、、、、
と思うかもしれませんが、真実なのでそれ以外にお答えのしようがありません(笑)
例えば、野菜や魚の相場などで、夏場天気が良すぎてキュウリが沢山できると価格が下がりますし、サンマなどの漁獲量がものすごく少なければ価格が高騰するのと同じです。
少し前には「サバ缶」が急騰しましたが、セレブご用達のさば缶なんてものが売っていたような気がします(笑)
数年前、私の記憶では、キャベツ1玉10円の時がありました。
なぜかキャベツが超大豊作になってしまったためです。
この時は、せっかく食べれるキャベツなのに、畑にある状態のまま、わざわざブルトーザーなどでつぶして肥料にしていました。こういったことが、とても象徴的なのですが「食べれるものは、本来は価値があるもの」のはずですが、ビジネスとしては「価値がない」ということを意味しています。
出荷量が増えすぎると、人の手間ばかりが増えて儲からないから廃棄するということなのでしょう。
あくまでビジネス目線でしか物事を考えていないという証左です。
ホントもったいないです。
先日のマスクの価格高騰なんかは良い参考例です。
供給不足による価格高騰(物価インフレ)で数十倍の価格になりましたが、もう元通りの価格になりました。
不動産の場合、どうでしょうか。
たまたまあるマンションで、所有者が全部違う20室が売りに出ていたとします。
そうすると、誰もが早く売りたいので、価格をやや下げて売り出すこともあるでしょう。
そうすると、さらに他の売主様もちょっと下目線で出す、というように、どんどん下落してしまうというわけです。その逆で、売りに出ている物件がたまたま1室だったとしたら、、、。
これはもうお分かりですよね。
その地域内における需要と供給の力加減(量)がどのように働いているかによって価格が左右されるのです。不動産も物である以上、需要がなければ価格は1円にもならないのが世の中の常です。
多くの人が認めうる「価値観」に対して価格が付くのであって「不動産自体」に価格が付くのではないと考えると、納得できるのではないでしょうか。
結論:不動産売買の価格交渉ができるのか
人気がある地域や人気があるマンションは価格相談がしずらいですが、供給が多ければ価格相談幅が大きくなる可能性があるし、人気がない地域や人気がないマンションでは、最初から売出価格が低めに設定してあれば価格相談の余地がないでしょうし、売出価格が高めに設定していれば、価格相談がしやすくなることもあります。
つまり、供給が多く人気がない場所ほど価格相談がしやすいということになりそうです。
最終的には、売主様と買主様との合意で成約にいたるものであって、そこに定価もなければルールがあるわけでもありません。売主様の状況と買主様の状況によって、パワーバランスが異なるし、異なるからこそ、一辺倒の考え方にはならないのです。
そういった目利きを高水準でできる人が、ある意味ではプロなのだと思います。
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