2023年11月:府中市内の不動産売り在庫状況【府中市の不動産屋さん】
目次
府中市内の不動産の売り物件数
本日時点の東日本不動産流通機構(レインズ)の物件登録状況は、以下の通りです。
スクロールできます
種別 | 売り出し数 |
---|---|
土地 | 125 |
戸建 | 265 |
マンション | 311 |
府中市内の、少し前の売出数は、
土地は100件を余裕で下回ってましたし、
戸建も150件くらいだったような気がするし、
マンションに至っては180件くらいだったと思います。
ということで、私の印象としては、コロナ前の状況に復活した感があります。
お家(=不動産)の価値はエリアでおおよそ決まります
不動産は、その時々の売出状況が互いに影響を与え合います。
周辺で売り物件数が多いと価格の下落圧力もかかりやすくなります。
なぜなら、物件数が多くなっている(=飽和状態)になると、買主様は選び放題になるからです。
逆に、物件数が少なくなっている(=枯渇状態)になると、買主様はその中から購入するしかありませんから、売主様が強気になれるため価格の下落圧力がかかりづらいわけです。
府中市全体で言えば、コロナ前よりも不動産の価格は上昇しました。
しかし、今年に入ったころから価格上昇が鈍化している感じもあります。
といっても、全ての場所で鈍化しているわけではありません。
駅前は価格が強めであっても利便性と将来性という資産があるので価格はまだ横ばいよりやや上の方向感です。
その反対に駅から遠めになってくると、価格は横ばいまたは下落基調にならざるを得ません。
といっても、、、、。
買いたい人が『期待するほどの大きな価格下落』は当面ないと思います。
なぜなら、不動産取引をする人は日本人ばかりではない事も一つの理由になります。
不動産価格は今や3極化です。
日本全体でみると、首都圏、地方都市、過疎地。大まかには、こんな感じに分かれると思います。
府中市全体でも同じようなことが言えます。府中駅近、その他の駅近、駅から離れているところ。
さらには、町としての利便性があるのかどうかということが価格に反映されます。
不動産価格はエリアで決まるものですが、本当の根っこは、人の気持ちで決まっているのです。
じゃぁ、人の気持ちは何に影響を受けるんでしょうか?
この『人の気持ち』というのがなかなか難しいのです。
売出価格と成約価格の逆転現象がちらほらと、、、
最近、東京都内では、新規の売出価格よりも成約価格のほうが高いそうです。
(・・?
え?売出価格よりも成約価格が高い?何言ってんの?取り合いになっているの?って感じですよね。
私がこの話しを聞いたとき、意味が分かりませんでしたが、話しを聞き進めて、なるほど納得できました。
- Aマンションが、普通に1億円で売れていました。
- ここ最近、Aマンションの売れ行きが悪くなってきました。
- その後、Aマンションに住む別の所有者が不動産屋さんに売却相談をしました。
- ここ最近、在庫が飽和状態になっており、売れ行きが良くないので価格を下げて売り出しましょう。
- 売出価格を9,500万円で公開しました。
- 『つまり、今までの成約価格10,000万円 > 売出価格9,500万円』となりました。
なるほど、こういう説明をすると、どういうことが起こっているかがわかりますね。
少し前に成約した価格が1億円だったけど、状況があまり良くないので、売出価格は9,500万円くらいになっているので、新規の売出価格よりも成約価格のほうが高い、というわけです。
つまり、今後のトレンドは下落傾向である、という見方もできるわけです。(が、、、そんな簡単な話しでもないのです。)
もう一つの考え方もあります。
- 同じ地域内でも突出した価格で成約する物件があります。
その理由は、間取り、立地感などが群を抜いており、誰が見ても良い不動産である、と思える物件の時です。仮に周辺で10,000万円で通常成約するにしても、この物件だけは12,000万円で成約することもあり得ない話しではありません。(結局は物件の個別性と言えます。)
今後、ますますわからない不動産インフレ時代
東京都内でよく言われる人気駅は吉祥寺と言われていますが、物事を考える時に何かに焦点を当てて考えると、仮説が生まれます。
前の例では東京都内の人気駅ですが、
例えば、人気ラーメン店はどの地域に多いか?人気ラーメン店の密集率が一番多い駅は?割安感のあるラーメン店はどこに多いかなど、その設問の数だけ仮説の数ができます。
経済を回しているのは人であり、人が作ったルールで組成された空気感が景気に影響を与えます。
言ってしまえば、人の気持ちが景気を左右しているわけです。
2019年末のコロナ禍になって、不動産需要は激下がりになると思ったら、不動産はめちゃめちゃ売れました。
東京2020オリンピック(2021年に行った)もしかりです。オリンピックが終わったら、不動産相場は下落すると多くの人が信じていましたが、不動産はめちゃめちゃ売れました。
2022年問題と言われた「生産緑地問題」の時も不動産相場は下落すると言われましたが、不動産相場は上がりました。
これらのように、後になってわかることは、その時多くの人が『結果とは真逆の判断が正しい』と言っていたことです。
つまり、多数派が必ずしも正しいとは言えない、ということが社会全体として分かったはずなのです。
こんなことは今後、いくらでも起こり得ると思います。
一般的に駅近、都心は価格上昇がまだ続くとされていて、東京全体で立川より都内寄りの『立地の良い所』は、まだ価格が上がっていくことになるでしょう。
しかしながら不動産がそもそも抱えている地勢的なことも影響するので、価格というのは本当に難しいものです。
都内のあるマンションでは、購入当時の新築価格は4,800万円くらいでしたが、現在では10,000万円以上で流通している物件もあります。減価償却という理論が全く役に立たないという実例です。
これはひとえに立地が物を言うわけですが、立地だけで価格が決まるわけでもありません。
今後ますます不動産価格が高値になっていくのか、それとも、元の価格に下がっていくのか、本当の答えがわかるのは行動した数年後であり、100%正しい回答を出すことは不可能です。
売り物件の数(在庫数)がコロナ禍前に戻ってきているので、普通に考えると不動産価格は下がる方向に圧力がかかると思いますが、これも需要と供給のバランスでありますし、どんなに供給過多になろうとも不動産価格は下がらない可能性もあります。(例:駅前のマンション)
そういった諸々を決めるのは、その時の景気、社会動向、給与水準、最終的に人の気持ちだと思います。
仮に、不動産価格が下落基調になったとしても、また上昇局面がやってきます。
経済破綻などが起これば話は別ですが、普通の状態では急激に数千万円も上昇・下落することは想像できませんし、不動産は資産形成(=貯蓄)と考えるものなので、不動産は所有した人が人生の勝ち組になると思います。
ある程度のご年齢になったら、不動産を売却して資金化して、今後の生活に役立てることができれば、普通に考えれば勝ち組のはずです。しかし、所有するにも一定のリスクはあるので、住居費として人生設計がちゃんとできて、豊かな人生が計画できれば所有しようと賃貸でいようと、どっちでも良いのです。
不動産の売り在庫が多くなっているので、そろそろ潮目が来ていると考えるのが普通かと思います。
不動産は個別性が高いので、あまり偏った考え方はしないほうがよいです。総合判断をしましょう。
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