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建物インスペクション(建物検査)をする必要性のこと【府中市の不動産屋さん】

不動産業界歴 約20年 松田の本音ブログ

家の設計
目次

建物インスペクションとは

第三者機関の検査報告書により、建物のコンディションがある程度明確になるため、購入希望者の購入判断材料になると言われている検査のことです。
買主様が、検査報告書を見る事で将来不具合が出るであろう箇所を事前に知り、リフォーム対策・費用対策を行うためです。その他に重要な事としては、税法上の優遇を受けるためだと言えます。

建物検査は、いまいち盛り上がりを見せません。

おうちをチェックしましょう

あっという間に、改正宅建業法が施工されて1年も経ってしまいました、、、汗
昨年の今頃はインスペクション(建物検査)について、不動産仲介業界としてかなり盛り上がっていたような気もしますが、結果としてはあまり盛り上がりを見せていませんね。
(怒られるかもしれませんが、かくいう私は、それほど重要視していません。理由は物件によるからです。)

情報提供の「有無」説明が義務化しただけ

不動産契約書類

1年程前、改正宅建業法でインスペクション(建物検査)に関する情報提供の有無について「義務化」されたのです。具体的には、
1)媒介契約時にインスペクション(建物検査)あっせんの有無を表示する(有の場合は実際にあっせんを行う)
2)重要事項説明書に既存住宅状況調査(インスペクション)結果報告書の有無を表示(有の場合は内容を説明する)
3)売買契約書に売主・買主双方が確認した事項の有無を表示となります。

建物検査は、今段階では中途半端な制度に感じます

なんだかおもしろい人

インスペクション(建物検査)を誰が行うべきか?という議論に結論が出ないまま1年が経過しましたが、マンションと一戸建てでは、検査の意味合いが異なるように思います。

買主の立場で見ると、売主が売却を決めた際にインスペクション(建物検査)を実施していただければ、そのインスペクション結果報告書を購入判断材料として利用できるため、とても検討しやすい物件になると言えます。
問題なのは、売主が能動的にインスペクション(建物検査)を実施する理由が薄いということです。

現在流通している物件のうち、インスペクション(建物検査)を実施しているケースは、まだまだ少ないので、インスペクション(建物検査)を実施していなくても不動産売買契約は成立しますし、検査費用をかけてインスペクション(建物検査)を実施したとしても、高く売れるわけでも早く売れるわけでもありません。

多少の値下げでインスペクションを実施するという面倒な手続きをやらなくても良いなら、値引きで済ませる方が簡単でメリットがあると考えてしまっても仕方がない状況です。

驚く営業マン

それに対し、買主側が購入を検討するために自分でインスペクション(建物検査)を実施しようとすると、購入スケジュールはかなり厳しくなります。

住宅購入判断材料として活用する場合には、不動産売買契約前のインスペクション(建物検査)が必要になりますが、インスペクションの結果を待つ間に、他の人に物件が売れてしまうというリスクもあるので、そのリスクを許容できるのかは難しいところです。先に述べた改正宅建業法で見ても、不動産売買契約前にはインスペクションを実施しておくことが望ましい、、、という制度設計なのですが、どうも実際の不動産流通とのギャップを感じます。

なにせ、必須の検査ではなく任意の検査なのですから、ほんと中途半端な制度です。
もしも、銀行融資(住宅ローン)はインスペクションした不動産のみ融資可能としたら、全ての物件がインスペクションをしなければなりませんが、そこまで強制はできないというわけです。

インスペクション(建物検査)の目的って?

検査します

インスペクション(建物検査)の目的も、正しく認識されていないようにも思います。
インスペクション(建物検査)は、中古物件に行う検査ですから、検査を行うと何かしらの不具合がフツーに見つかるのが当然と言えます。

インスペクション(建物検査)は、現在時点での不具合の有無を判断するのではなく、少し長い目で見て改修が必要かどうかを判断するプロセスです。
「検査で不適合が出なかった!ラッキー!」ではなく、10年、15年(前提は終身)とこれから長く住む上で、今のうちに手を入れておいた方が良い箇所がないかを判断することが大切です。

実際に住宅購入を行う場合、「住宅ローン」という低金利のローンを組むことができます。
金融機関にもよりますが、ある程度のリフォーム費用を住宅ローンとして含めることができる商品もあります。それを知らずに住宅だけを先に取得してしまうと、リフォームのための資金を借りるのは少し難しくなることがあります。
(住宅ローンは事業用ローンと比較すると金利はかなり低率です。住宅購入後は、住宅ローンの金利と同水準でリフォームローンを借りることは、ふつーできません。)建物の状態が悪くなったらその時考えよう!では、遠くない将来にリフォーム資金で頭を悩ませることも想像できるので、少なくとも住宅購入時にまとめてできる改修工事がないかの確認くらいは行っておいた方が良いと思います。

インスペクションの目的は、本来は改修工事の予想を立てる事です。
検査だけでは何も解決できません。
問題点を確認し、必要な対策を講じることが大切です。

※既存住宅状況調査で不適合がない物件は、既存住宅売買瑕疵保険に加入できる可能性が高くなります。
既存住宅売買瑕疵保険は住宅のトラブルに備える消費者保護の制度です。
あわせて検討するとよいかな、、、と思います。

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