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「不動産売却一括査定」はメリットばかりではない。【府中市の不動産屋さん】

不動産業界歴 約20年 松田の本音ブログ

「不動産売却の一括査定サイト」は、一般の方にとっては手間がかからないし、まとめてたくさんの不動産仲介会社担当の意見が聞ける点では楽ちんなので、このサイト自体はとても便利だと私は思っています。

しかし、実態はどうかというと、まったくあてになりません。

不動産一括査定サイトは、不動産仲介業者が不動産売却を受託するための広告サイトなので、各社が「正直査定」なんてしていたら競合他社に査定額で負けてしまうので売却委任が取れないのが業界の常識になっています。
だから、売れないかもしれないけど、競合他社に勝つために、高い査定額を出すことがよくあります。

あなたが自宅の売却査定をしたとき、

A社査定額9,000万円
B社査定額8,700万円
C社査定額8,050万円
D社査定額8,000万円
E社査定額7,800万円

こんな査定だったらどうしますか?

たぶん多くの所有者様が、C・D・E社は問題外と判断し、A社かB社に売却委任をすると思います。
そもそもこの査定金額はおかしいですよね(笑)

はたして、A社が提示した9,000万円であなたの不動産は売れるのでしょうか?

私の答えは「まず、売れることはありません。」
不動産仲介会社が作成する査定書は、売れる査定書ではなく、売却委任を受けるための受注資料に変わっているのです。

不動産仲介会社は、多額の広告費を支払っているので、なんとしても売却委任を取らなければなりません。
広告料(査定依頼)だけで、1件の1~1.5万円(税別)くらいです。
さらに依頼を受けた不動産情報、システム利用料、人件費などを考慮すれば、1件の査定依頼で5万円以上かかります。

会社が躍起になるのがわかりますね。
不動産の売却委任を取るのに手っ取り早いのは、他社に負けない「高額査定」をすることなのです。

去年、当社が不動産査定をしたとき、他社の査定額と比較して1,000万円くらい負けました。圧倒的な負けです(笑)
その前は、2,000万円も負けました(笑)

もう笑うしかありません。

もう一つビックリした例は、
大手不動産仲介会社が、売却を開始後、売れずに1年経ったので同じ業者が再度査定をやり直すと、1,000万円も不動産査定額が低くなったそうです。

お~い(=O=;)

今の時勢の1年くらいで1,000万円も価値が下がるなんて府中市近郊だったらありえません。つまり、どれだけ高値査定をして売主様をだましていたのかと言うことなのです(=O=;)
売れないとわかったから再査定でごまかしているというわけです。
さすがに売主様は怒りますよね。

不動産の査定書の査定金額は、簡単に金額操作ができます。

昔の話ですが、私が算出した不動産の査定価格が5,300万円だったのに、ある人の強い要望により6,900万円の査定額として作成してほしいと言われ、私の意思は無視され、そういった査定書を作らされたことがあります。

これは本当に悪質です。

「高く売れる、うちは大手、広告たくさんする、独自ルートで、、、」
と不動産仲介会社は言いますが、実際には口ばかりで仲介会社によって大きな違いがあるわけでもなく、仲介業者同士での差別化はなかなかできないのです。
不動産営業マンは、売主様からクレームが入っても言い訳ができるように逃げ道は確保しています。不動産営業マンにとっては、お客様の満足、喜びが第一目的ではありません。自社の営利が第一目的です。

不動産の売主様は大体は素人なので、
不動産仲介会社の担当者が
「うちは大手ですから」
「お客様がとても多いですから」
「高く売れます」
「頑張ります」
「当社独自のネットワークがあります」
なんて言われたら、ほとんどの場合、信じてしまうことになります。

もしも、査定書に基づいて予想した金額で売れなければ資金計画が狂ってしまい、その後どうすればいいんだ、、、なんてこともあるかもしれません。
そうならないために、正直に不動産売却査定をしてくれる業者を見つけることが一番大切になってきます。

不動産仲介業者の仕事は、皆さんの人生を左右する事もあるので、もう少し志を高く持って「人のお役に立たせていただく」という謙虚な気持ちが必要な業界だと、常々思います。

あなたが依頼している、もしくは依頼しようとしている不動産会社の担当者は、そういう気持ち持っていますか?

不動産営業マンに大切なのは気持ちだけではありませんが、一番大切なことが気持ちであるのは間違いありません。

不動産売却は営業マンの気持ちさえあれば、お客様に有利な売却が可能なのです。

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