相続発生。家や土地を共有にすると争族になります【府中市の不動産屋さん】
目次
悲しいことですが、相続は日常のこと
昨日、不動産セミナーの講師をさせていただきました。
そのついでと言っては何ですが、ちょっと気になったので人口動態調査を見てみました。
日本全国の人口動態調査 死亡者数
- 2020年 1,372,755人
- 2021年 1,439,856人
- 2022年 1,569,050人
- そのあとは記載なし
日本の人口
2023年1月1日現在 1億2,200万人
日本全国の人工動態調査を見ると一目瞭然ですが、1日あたりの相続件数は約4,300家庭で発生しております。
つまり、相続した不動産を『複数の子』が相続することはごく普通の日常であるのです。
ところが、多くの人にとって親が亡くなるのは数十年のうちに2回なので、日常的には感じられないかもしれません。
私のように不動産業を営んでいると、こういったことはまさに日常であり特別なことではありません。
私は既に両親が他界していますので、葬儀場に2回行きました。
だから、葬儀の仕事をしている人には、人生最後のお見送りの仕事をされていることに対し敬意を感じるのです。
この相続ですが、今後10~20年間は、すさまじい数になると予想されています。
理由は簡単なことで、団塊世代のみなさんがあと数年で平均寿命に達するからです。
一応、統計的には、相続財産のうち60%くらいが不動産と言われているので、
おそらくほとんどの方が不動産を相続していくということになります。
しかし、その不動産には価値があるものと無いものがあり、価値のあるものを残してくれた親に対しては、きっと誰もが感謝をするのですが、価値のない不動産を残された子供たちはたまったものではありません。
しかも、引取代金を支払って処分しなくてはならない不動産もあり、本当に頭が痛いものなのです。
相続不動産の共有はトラブルの元
相続が発生し、葬儀などが終り、少し気持ちに余裕が出てくると、相続財産の分割を検討することになりますが、このタイミングで大きなトラブルが発生することがかなり多いです。
どんなに仲の良い兄弟姉妹であっても、結婚すると配偶者がいます。
配偶者は、この相続には全く関係ないのですが、すごい口を出してきます。
なぜかわかりますか?
美辞麗句を並べて「私は正当なことを言っている」とでも言いたげですが、ようするに欲深いのです。
相続人が相続した財産は、そのうちに必ず配偶者の財産になるのです。
だから、ここぞとばかりに自分の財産を増やそうとして、口をはさんできます。
まつだ
あなたは(相続人である)ご主人の配偶者かもしれませんが、
ご主人の親が亡くなった場合、ご主人の配偶者は一切関係ないのだから、しゃしゃり出ないほうが良いですよ。
はい?
自分の知り合いに不動産屋がいるから、私が段取り組みますね?
自分の欲深さを、自分の言動と行動で知らしめていることを自覚できないのでしょうか。
ほんとうに恥さらしで、醜いったら、ありゃしませんよ。
(・・・と心の中で思う松田)
不動産が共有になる理由
民法では『相続財産は共有に属する』となっていますので、
遺産分割協議ができていないときは、共有財産として取り扱うことになります。
話し合いがまとまらなければ、ずっと共有状態が続くわけです。
遺産分割協議をして不動産も含めた財産を分割していくことになりますが、不動産は分割することが難しく、不動産の価値について精通している一般の人はいません。
意見がまとまらないため、(安易に持分割合で)共有名義に登記される方もいます。
これをすると命取りになり、後で大変なトラブルが待っています。
たとえば、3人の共有名義にしてしまった更地があるとします。
AさんとBさんは、そのまま残しておきたい。
Cさんは売却して、お金にしたい。
このように意見が分かれてしまうと、賃貸にする事も売却することもできません。
すると、塩漬けになってしまうのです。
どうせ将来もめるのでしたら、今もめたほうが良いのです。
悪いことを先延ばしにしても憂鬱になるだけなのです。
話し合いの時に専門家を入れて、良い意味で議論して問題を解消しておくべきなのです。
まつだ
とても大切なことを言いますね。
『欲深い配偶者』は、相続の話し合いに入れてはいけません。
欲深い配偶者は、自分にも権利があると錯覚し、自分の利益ばかりを要求するので、円満に解決することなど不可能です。
(自分勝手なのです。)
そういう、大バカものは必ず排除してください。
(そもそも・・・何の権利もない部外者なのですから。)
先々、『欲深い配偶者』と口も聞きたくないという気持ちになっているなら、今無視をしても同じことなのです。
どうせ関係が良くなることはないですよね?
どんなに面倒でも相手の言いなりにならないこと
ちゃんと話し合いをしたいと思っているのに、相手が全然聞く耳を持ってくれない場合、もう面倒だ、、、。となる気持ちはすごくわかります。
だから、今後その不動産がどうなろうと知ったこっちゃない。
もう、言われるままやればいいや、と悪い意味で開き直るのは、よくありません。
こうなると、もう相手の思うつぼです。
欲深い配偶者の旦那(つまり兄弟)が事故で早く亡くなったとします。
そうすると、兄弟が所有していた共有不動産の名義は、この欲深い配偶者に移転します。
(細かいことは省略します。)
すると、今度は部外者ではありません。
権利者になるわけですから、自分の権利ばかりを主張し押し付けてくる可能性があります。
結論、自分が得すれば良いと思っているので、大変なことになるのは想像できるはずです。
不快な思いをしながら、欲深い配偶者の意見に従えば、近い未来に2度目の不快な思いをする事は確定するのです。
親の相続の時に我慢したのに、また我慢を強要される、、、。
どう考えてもおかしいですよね?
縁を切るくらい覚悟があるならちゃんと意見を言うこと
おこってるわよ
もう頭にきた。
欲深い配偶者の言う通り共有にしてやるが、今後一切口をきいてやるもんか!縁を切ってやる。
まつだ
そのくらいの覚悟があるなら、欲深い配偶者とは今この瞬間から口を聞かないことです。
言うべきことを明確に伝えたら、相続の話し合いから必ず排除してください。
仲の良い兄弟姉妹が、法的に関係のない配偶者によって不仲にされたら、たまったものじゃありません。
想像してみてください。
あの世にいる親が、自分の残した財産をめぐって喧嘩している子供たちを見ていたら、あきれるやら悲しいやらだと思います。
私が死んでいく親だったら、不動産は必ず売却してお金で分けなさいと言います。
まつだ
私が死んだとしたら、残された配偶者と子供たちが幸せになってくれることが一番うれしいのです。
死んだ自分が所有していた不動産なんて、どうでもいいじゃないですか。
お金に換えて、子供たちの判断で幸せの糧にしてくれることが一番平等であり喧嘩のしようもありません。
喧嘩がなければ、子供たちも仲良く助け合える人生を送ることが出来るはずです。
仲睦まじい兄弟姉妹。
見ているだけで幸せを分けてもらったという気持ちになりませんか?
私は、なりますよ。
親自らが、喧嘩の火種をわざわざ残す必要はないと思います。
これが私の本音です(笑)
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