
数年前に当社の事を知っていただいたというAさん。
以前にも、電話で当社に相談をされたことがあったそうです。
今日初めてお会いし、そんなことをお聞きしたので、びっくりと共にうれしい(笑)。
といっても、当のAさんはかなり困っているご様子です。
トラブルは新築分譲の時から
新築分譲住宅を当時購入されたAさん。
当時はとても快適に過ごしていた感じです。
閑静な立地で、静かにお過ごしいただける場所。緑も多く、駅まではほどほどの距離感にあります。当時とすれば素晴らしいと思われるメリットがたくさんあったと伺えます。
で、話しは進み、困っていることがあるとのことでした。
外観を見ると数年前に塗装も完了しており、パッと見はとても綺麗です。
もしも中古一戸建てとして売却活動をすれば、結構な金額でも流通するんじゃないだろうかという感触を持ちました。(個人的には。)
話しを聞くとトラブルは結構多い
早速、お話しを伺ったのですが、外壁をよ~く見ると、ところどころにクラックの痕跡があります。
どうやら以前修復をしたようです。
ところが、修復当時はこのような跡があった訳ではなく、後からだんだんと痕跡が目立ち始めたそうです。
そのため状況を確認することにしました。
室内壁をはがすと、雨漏りが結構あり、壁の内側にはびっしりとカビがあったそうです。
水がしみ込んでいますから木材には腐りが生じていたため、腐りの部分を切り取り、その部分に新しい柱を入れて補修工事をされていました。
その他の部分にも、雨水がしみ込んでいると推測されるので、それらを補修するとなると、数百万円になるとのことでした。
現在は、水気が引き、カビがそこまであるわけでもなく、カビ臭を感じることもありません。
住宅においては、雨漏りは結構な致命傷になります。
雨漏りは白蟻発生にもつながりますし、木は弱くなります。
断熱材がガラスウール等だったりすると、水の重みによってだんだん下がって(ずれ落ちる)くるようです。
その結果、断熱材がない部分ができるため、断熱効果がとても下がってしまうそうです。
こうなると、せっかくの住み心地も悪くなってしまうという事になりかねません。
そしてさらに!
新築時に建築をした業者さんからのプレゼントが今になって発見されました!
壁をはがしたら、天井裏に位置する部分に廃材がきれいに山積みとなっていたのです、、、。
リフォーム業者(担当者)が無知らしく、、、
リフォーム会社に修理を依頼したAさんは、工事をした後数百万円を支払いました。
しかし、工事後の症状に納得がいかず、壁をはがした結果が、さきほどの雨漏りだったので、調停をしているそうです。
それでも、Aさん側の主張が全部認められるわけでもなく、損害賠償額は期待する金額とは程遠い状況です。
さて、なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
推測するにリフォーム業者のリフォーム技術(技量と知識)が未熟なため、適切な施工ができていない様です。実際に、剥がした壁の内側を見せてもらいましたが、結構ひどかったのです、、、。
見てびっくりしない人はいないでしょう、、、きっと。
壁をはがさなければ絶対にわからない部分の症状です。
賃貸管理会社もいいかげん、、、
この症状が出る前に、Aさんは一時期、賃貸に出していたようです。
AさんはB業者に賃貸し、B業者の転貸借を承諾する内容だったようなので、その後、B業者を転貸人(大家)として、Cさん(転借人)が入居しました。
その後雨漏りが発生しました。
当時の状況を伺うに、Cさんの故意過失が原因で雨漏りが発生しています。
それなのに、B業者はAさんにこう言ったそうです。
「こういった雨漏りの場合、Aさんが補修するのは当然のことです。当社もCさんも悪くありません。」
私としては、空いた口がふさがりません。
何とばかチンなB業者だろうかと思いました。
明らかにCさんの過失です。状況を伺うに。
こういったケースの場合、AさんはB業者へ補修の請求ができる権利があります。
B業者はそれに応じつつCさんへ損害を請求すべきなのです。そしてCさんは保険会社へ請求をすべきなのです。
ところが、Aさんが闘った相手は、いい加減なB業者(賃貸管理会社)です。
最終的には、修復費用を請求することなく泣き寝入りという形をとってしまい、その補修に数百万円をかけたそうです。
B業者はかなり有名な大手企業ですから、実に笑えません。
まさに不動産・リフォーム業者選びが失敗している
最近、KYB制振装置、スルガ銀行、その他大手企業などの不正が相次いできますよね。
おかしいと思いませんか?
大手だから安心だと皆さんが思っているはずです。
大手という会社の規模が大きいメリットとは、なんなのでしょうか?
会社の規模が大きい=資本力が大きい=安心も当然大きい=保証がしっかりしている。
こういった理屈が成り立つように思っているかたが、世の中にはたくさんいらっしゃると思います。
しかし、その方程式は全く根拠がないと言わざるを得ませんね、、、。
会社が大きいので、争い(裁判等)になった時には資本力にものをいわせて、闘いぬくこともできる。
私はそんなこともあるのかな(というよりあるんです。)と思ったりもします。
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なんで、こういった不正が横行するのでしょうか。
会社自体は、従業員に不正をしていいと言うのでしょうか?
いえいえ。
不正をして良いなんてことはコンプライアンス上絶対に言うわけがありません。
それなのに、不正が後を絶たないのは、なぜなのでしょうか?
大手ほどノルマがきつい
不正が後を絶たない理由は、営業マンに与えられている売上ノルマや、
目標ノルマの達成を絶対とする給料体系、昇進昇給構造が原因と、私なりに思っています。
人間だれだって、より多く給料もらいたいでしょ?
より高い評価されたいでしょ?
だから、担当者ベースで売上欲しさに「悪いと知っていても」やってしまったり、その責任者(所長や店長、部課長など)も店舗や管轄支部の売上によって自分が評価される側なので、部下のお尻を必要以上に叩き、売上を上げることを指導し、盲目的にさせ冷静な行動と思考力を奪ってしまう結果になってしまうわけです。
リフォーム業者さんの多くは歩合給の所も多いんじゃないでしょうか?
歩合給を多くとるには、とにかく仕事を取るしかありません。
内容を良くするためには、材料費を押さえて利益率を上げるしかありません。
仕事を多くとるには、補修が必要のない箇所であっても、意味がある補修として、仕事をしたいのです。
売上のために。
自分(だけ)のために。
それって、とっても親切でしょ?
10年後には傷みが来るはずなので、(ほんとは今)必要のない工事も今うちにやっておいた方が良い!という素晴らしいアドバイスをしてくれるのですから。
自分の売上欲しさに、お客様が汗水たらして稼いだお金の大切さは、平気で無視するのが当たり前にできる心穏やかな営業マンなのです。
悲しい会社構造、悲しいノルマ主義です。
まとめ(誰に相談するかで結果を左右することがある)
多くの業者は理想を掲げているのですが、実際の現場では、その担当者での対応となり、会社の理想論理はきれいごとに過ぎないという評価になることがあります。
リフォーム業者とかは、通り一遍の業者に頼む時は勇気がいるものです。
もしもよろしければ、当社からもご紹介いたします。
(もちろん、肌に合わないのであればお断りください。)
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私がいつも思う事はこれです↓。
相談する相手を間違えると大失敗する。という事です。
今回のAさんの事例(ホントのリアルな事例)でもわかりますが、相談相手を間違えたために、大失敗に陥っている状況です。
これは、気の毒としか言いようがありません。
相談を受ける側も知識がないという悲しい現実のようです。
私の認識では、業務を受けるのであればしっかりとお客様目線に立ち、お客様のメリットを考えるべきではないでしょうか。
そういったことができない人が営業をすること自体、営業的人格的欠陥でしかないと思います。
営業マンの気持ちは分からなくはありません。
ノルマ達成は今後の自分の人生においてものすごく影響をきたすのですから。
でもね、営業マン自身にはもう一度よく考えてもらいたいのです。
そういった人を騙すような事ができる余裕があるのなら、
その分勉強して、人に安心を与えられる人間になってみろ!
そういう努力もしない人間が、仕事が取れないのは自業自得ではないのだろうかと。
そんな営業マンは、どんどん落ちぶれて排除されることは、社会からすれば良い影響を与えるのではないか、、、、。
そんなことを思ったりします。
どんなことでもそうだけど、仕事を任せる時は、会社の規模を見て判断するのは、失敗のもと。
その担当者の人格をしっかりと見てほしいのです。
本当に責任を持って仕事を完遂してくれるだけの想いと技量を持っているのか?
そこが評価の分かれ目だと私は思うのです。
会社はただの仕事紹介所。
営業マンは個人営業で仕事を取ってきて結果を出してこそ、次の仕事がもらえるという一個人商店。
営業マンの責任は会社にもある(はずだ)けれど、会社は営業マンの責任を取ってくれないように思います。
そんな個人の本音。
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